中国、イスラエルによるイラン核施設攻撃を「越えてはならない一線」と非難
【北京発】中国政府は、イスラエルがイランの核施設を攻撃したとされる行動に対し、厳しく非難し、「越えてはならない一線(レッドライン)を越えた」と表現した。中国外務省は公式声明で、この攻撃が地域の平和と安定を著しく損なうものであると強調し、すべての関係国に対して自制を求めた。
この非難は、報道によればイスラエルが最近、イランの核関連施設を標的とした精密攻撃を実施した後に発表された。中国は長年にわたり、中東地域における対話と外交解決を支持しており、今回の軍事行動はその方針に反するものであると指摘した。
中国外務省の報道官は記者会見で、「イスラエルの行動は、イランの主権と安全保障を深刻に侵害し、国際法に反する」と述べ、「情勢の更なる悪化を招く恐れがある」と警告した。
また、中国は国連安全保障理事会での緊急協議を提案し、国際社会がこの危機に迅速に対応する必要性を訴えた。北京は、緊張緩和のための国際的な枠組みの構築を進める意向を表明している。
専門家の間では、今回の攻撃がイランによる報復行動を誘発する可能性が高く、中東全体がより不安定になる懸念が広がっている。一部の分析では、これはイランの核開発計画をめぐる新たな対立の始まりとも受け取られている。
中国は以前から、イランの核開発問題に対し国際的な対話を重視しており、いかなる一方的な軍事行動も解決にはつながらないとの立場を貫いている。今回の強い発言は、その外交方針の延長線上にあるものとみられる。